ギャルは聖女で世界を救う! ―王子に婚約破棄されたけど、天才伯爵に溺愛されて幸せなのでおけまるです!―
「ふふふ、あれは忘れられないプロポーズだったねえ。ハクシャクってば、焼け野が原の真ん中で、プロポーズしてくれたんだよ。あたし、直前の爆風でつけま片方吹っ飛んでてさぁ」
カップに砂糖を入れていたセバスチャンの手が止まった。
「焼け野が原? 爆風? ま、まさか……」
第一王子の企てで、城下町の一部が燃えた話はあらかじめセバスチャンの耳にも入っている。そして、燃える城下町を救ったのが誰であるのかも。
「……ディル様、まさかあの首都の爆発騒ぎの中でプロポーズされたのではないでしょうね!? いくら恋愛に関しては多少疎いところがおありになるとはいえ、そんな常識外れなことは……」
「ドキドキするシチュエーションとか言っていたのはお前だ、セバスチャン」
ディルの一言で、セバスチャンは膝から崩れ落ちる。
「た、確かに言いましたが、私が言いたかったのはそちらのドキドキではないといいますか……」
「なんだ、お前の先に伝えた情報に不備があったということか?」
「ひ、ひぃいん、これはあまりに理不尽……」
涙目のセバスチャンと訝しげな顔をするディルの間に、エミが割り込んだ。
カップに砂糖を入れていたセバスチャンの手が止まった。
「焼け野が原? 爆風? ま、まさか……」
第一王子の企てで、城下町の一部が燃えた話はあらかじめセバスチャンの耳にも入っている。そして、燃える城下町を救ったのが誰であるのかも。
「……ディル様、まさかあの首都の爆発騒ぎの中でプロポーズされたのではないでしょうね!? いくら恋愛に関しては多少疎いところがおありになるとはいえ、そんな常識外れなことは……」
「ドキドキするシチュエーションとか言っていたのはお前だ、セバスチャン」
ディルの一言で、セバスチャンは膝から崩れ落ちる。
「た、確かに言いましたが、私が言いたかったのはそちらのドキドキではないといいますか……」
「なんだ、お前の先に伝えた情報に不備があったということか?」
「ひ、ひぃいん、これはあまりに理不尽……」
涙目のセバスチャンと訝しげな顔をするディルの間に、エミが割り込んだ。