ギャルは聖女で世界を救う! ―王子に婚約破棄されたけど、天才伯爵に溺愛されて幸せなのでおけまるです!―
聖女、呼ぶ!(1)※
首都からディルとエミが帰ってきたその夜、ガシュバイフェンの屋敷の夕餉はいつにもなく豪華だった。
なんせあの冷血伯爵ことディル・K・ソーオンが、ついに聖女エミにプロポーズしたのだ。召使いたちにも食事や酒が振る舞われ、屋敷中がお祭り騒ぎとなった。
「ハクシャク、まだちょっと顔が赤いね……」
「セバスチャンが次から次へと酒を勧めるから、……つい飲み過ぎてしまったようだ」
夜遅くに部屋に戻ったディルは、ベッドに身体を沈めてため息をついた。灯りに照らされたディルの頬や耳は、紅潮している。
酔っ払ったセバスチャンは「プロポーズ成功おめでとうございます」とおいおいと泣きながら、ディルにしこたま酒を飲ませた。ディルは決して下戸ではないのだが、さすがに今日は飲みすぎだったようだ。湯浴みをして、ガウン姿になった今でも、未だに酔いが残っているらしい。
ベッドの脇にちょこんと座り、おなじくガウン姿のエミは、手うちわでディルの顔にパタパタと風をおくる。
なんせあの冷血伯爵ことディル・K・ソーオンが、ついに聖女エミにプロポーズしたのだ。召使いたちにも食事や酒が振る舞われ、屋敷中がお祭り騒ぎとなった。
「ハクシャク、まだちょっと顔が赤いね……」
「セバスチャンが次から次へと酒を勧めるから、……つい飲み過ぎてしまったようだ」
夜遅くに部屋に戻ったディルは、ベッドに身体を沈めてため息をついた。灯りに照らされたディルの頬や耳は、紅潮している。
酔っ払ったセバスチャンは「プロポーズ成功おめでとうございます」とおいおいと泣きながら、ディルにしこたま酒を飲ませた。ディルは決して下戸ではないのだが、さすがに今日は飲みすぎだったようだ。湯浴みをして、ガウン姿になった今でも、未だに酔いが残っているらしい。
ベッドの脇にちょこんと座り、おなじくガウン姿のエミは、手うちわでディルの顔にパタパタと風をおくる。