ギャルは聖女で世界を救う! ―王子に婚約破棄されたけど、天才伯爵に溺愛されて幸せなのでおけまるです!―
 エミはびくびくと身体を震わせている。何度目かわからない絶頂が近いのだろう。

「あっ、……はあっ……」
「……ぐっ、これ以上は……」
「ディル……、だめ、……あっ……また、イっちゃ……」

 あまりの快感にエミは顎をそらし、甘い吐息を漏らす。目尻からとめどなくこぼれる涙で、顔はぐしゃぐしゃだ。
 ディルは衝動のままに激しく腰を打ちつけた。そろそろ、限界だ。

「ああ、エミ。このまま、……一緒に……」
「……あ、っあ、あああぁあ!」

 エミの肢体がビクビクと痙攣したと同時に、ディルの膨れ上がった快感もエミの内部ではじけた。熱い迸りが、エミの小さな胎内に流し込まれていく。
 ディルはエミの脚を解放すると、荒い息を吐いてエミからそっと身体を離した。エミはくったりと四肢をシーツの上に投げ出して、未だ身体の中をたゆたう余韻に身を委ねている。
 熱に浮かされたような悦楽を求める衝動が去り、ディルはおずおずとエミの頬を触れた。

「す、すまない……。またやりすぎてしまった。身体に、負担はなかっただろうか?」
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