ギャルは聖女で世界を救う! ―王子に婚約破棄されたけど、天才伯爵に溺愛されて幸せなのでおけまるです!―
「やーん、本当に最高だよ~。プロポーズしてくれてマジ感謝感謝~! それでさぁ、ディルって子供は何人ほしい感じなの?」

 エミのなにげない質問に、ディルは急に上半身を起こした。

「こ、ここここ、子供……ッ!?」
「え、なになに、どーしたの!? そんなに変な質問しちゃった?」
「い、いや、予期せぬ質問に驚いてしまっただけだ。しかし、そうか、……私たちは夫婦になるのだから、子供も……」

 ディルはぶつぶつと呟きながら、口元を抑えて真剣に考え込む。
 目先の結婚というゴールを真剣に考えるあまり、その先を考えたことがなかったらしい。

「この屋敷のキャパシティを考えれば、正直、何人子供がいてもかまわないだろう。ネックになるのは、メイドを数人増やす必要がある点か。今後のことを考えても、財力も問題ない。ああ、庭は作りなおす必要があるな。子供が遊ぶには、危険な箇所が多すぎる。転んで怪我をしたら大変だ」

 あっという間にディルの頭の中にめくるめく人生計画ができあがっていく。
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