ギャルは聖女で世界を救う! ―王子に婚約破棄されたけど、天才伯爵に溺愛されて幸せなのでおけまるです!―
「エミ……」
ディルは優しく名前を呼ぶ。
確かに、聖女エミは最初、ディルにとって望んで迎えた婚約者でなかった。天真爛漫な言動や強すぎる魔力に、幾度となく振り回されたことも確かだ。――しかし、それでもなお、ディル惹かれて止まない相手は世界でたったひとりだけ。そう、エミだけなのだ。
「お前がいいんだ、エミ。誰よりも心優しく、天真爛漫なお前を愛している。私がこれほどまでに心惹かれる人間は、これまでもこれからも存在しないだろう」
「で、でも……」
なおも何かを言いつのろうとするエミに、ディルは少し心外そうな顔をする。
「なんだ、私の言葉を疑うのか?」
「そういうわけじゃないけど……、やっぱりたまに不安になっちゃって」
「それでは、その疑いがなくなるまで言葉を尽くそう。そうだな……、魔力も高く、私の研究にも嫌な顔ひとつせず、協力してくれるところが好ましい。明るいところもいい。お前がいるだけで、皆が笑顔になれる」
「ひえっ!?」
ディルは優しく名前を呼ぶ。
確かに、聖女エミは最初、ディルにとって望んで迎えた婚約者でなかった。天真爛漫な言動や強すぎる魔力に、幾度となく振り回されたことも確かだ。――しかし、それでもなお、ディル惹かれて止まない相手は世界でたったひとりだけ。そう、エミだけなのだ。
「お前がいいんだ、エミ。誰よりも心優しく、天真爛漫なお前を愛している。私がこれほどまでに心惹かれる人間は、これまでもこれからも存在しないだろう」
「で、でも……」
なおも何かを言いつのろうとするエミに、ディルは少し心外そうな顔をする。
「なんだ、私の言葉を疑うのか?」
「そういうわけじゃないけど……、やっぱりたまに不安になっちゃって」
「それでは、その疑いがなくなるまで言葉を尽くそう。そうだな……、魔力も高く、私の研究にも嫌な顔ひとつせず、協力してくれるところが好ましい。明るいところもいい。お前がいるだけで、皆が笑顔になれる」
「ひえっ!?」