ギャルは聖女で世界を救う! ―王子に婚約破棄されたけど、天才伯爵に溺愛されて幸せなのでおけまるです!―
エミは重い本を「よいしょ」と持ち直しながら、ニコニコと笑う。
「この屋敷の人、マジでいい人ばっかりだよねえ~~」
「いえいえ、これも聖女エミ様のお人柄があってこそですよ。聖女という尊いご身分であるのにもかかわらず、こうやって屋敷の仕事を助けていただけるのが、どんなにありがたいことか……」
「やだぁ! 大したことしてないってぇ!」
セバスチャンがしみじみと呟いたのを、エミは笑って否定した。しかし、セバスチャンは小さく頭を振ってエミの言葉をしりぞける。
「ご謙遜なさらないでください。屋敷の者たちは皆、エミ様に感謝しております。実は、エミ様がこちらに来られると分かった時は、従者たちやメイドたちから不満が出たのですよ。聖女様のお世話までやっていては、負担が増えて屋敷の仕事が回せないとかなんとか……」
「えっ、そーなの?」
「はい。それはもう従者やメイドたちは不満ばかりで。なんせこれまでいらっしゃったディル様の歴代の婚約者様のお世話は、それはそれは大変でしたから」
「この屋敷の人、マジでいい人ばっかりだよねえ~~」
「いえいえ、これも聖女エミ様のお人柄があってこそですよ。聖女という尊いご身分であるのにもかかわらず、こうやって屋敷の仕事を助けていただけるのが、どんなにありがたいことか……」
「やだぁ! 大したことしてないってぇ!」
セバスチャンがしみじみと呟いたのを、エミは笑って否定した。しかし、セバスチャンは小さく頭を振ってエミの言葉をしりぞける。
「ご謙遜なさらないでください。屋敷の者たちは皆、エミ様に感謝しております。実は、エミ様がこちらに来られると分かった時は、従者たちやメイドたちから不満が出たのですよ。聖女様のお世話までやっていては、負担が増えて屋敷の仕事が回せないとかなんとか……」
「えっ、そーなの?」
「はい。それはもう従者やメイドたちは不満ばかりで。なんせこれまでいらっしゃったディル様の歴代の婚約者様のお世話は、それはそれは大変でしたから」