ギャルは聖女で世界を救う! ―王子に婚約破棄されたけど、天才伯爵に溺愛されて幸せなのでおけまるです!―
しかし、エミはしばらくポカンとした後、ニカッと笑った。
「あ、りょでーす!」
存外に軽い返事だった。セバスチャンは己の耳を疑い、エミの顔を凝視したものの、彼女はいつも通り明るく微笑んでいる。――少なくとも、セバスチャンにはそう見えた。
ディルは当然のように、鷹揚に頷く。
「ふむ。それでは、今夜は私の寝室に来るように」
「おけまる~~! あっ、そんでねえ、今日のおやつはキーくん特製のマドレーヌなんだけど、クッキーも焼いてくれたんだって! ヤバくなあい?」
「なにがヤバいのだ? そのキーくんとやらに、お前は不満があるのか?」
「あ、えーっとね、このヤバいは最&高って意味のヤバい、だから。お菓子が2種類も出てきて超嬉しいってこと」
「なるほど。お前の言う『ヤバい』は、文脈から判断する必要があるんだな」
「よくわかんないけどそんな感じ。あっ、待って待って、お茶出すから座ってて~~! 今日はミルクティーなんだよ! タピオカはいってないやつ!」
「た、ぴおか……?」
「ん-っとね、タピオカはなんかモチモチした卵っぽいヤツなんだけどお……。なんか、魚系の……」
「モチモチした、魚卵……? 異世界は変わった生き物がいるんだな」
「あ、りょでーす!」
存外に軽い返事だった。セバスチャンは己の耳を疑い、エミの顔を凝視したものの、彼女はいつも通り明るく微笑んでいる。――少なくとも、セバスチャンにはそう見えた。
ディルは当然のように、鷹揚に頷く。
「ふむ。それでは、今夜は私の寝室に来るように」
「おけまる~~! あっ、そんでねえ、今日のおやつはキーくん特製のマドレーヌなんだけど、クッキーも焼いてくれたんだって! ヤバくなあい?」
「なにがヤバいのだ? そのキーくんとやらに、お前は不満があるのか?」
「あ、えーっとね、このヤバいは最&高って意味のヤバい、だから。お菓子が2種類も出てきて超嬉しいってこと」
「なるほど。お前の言う『ヤバい』は、文脈から判断する必要があるんだな」
「よくわかんないけどそんな感じ。あっ、待って待って、お茶出すから座ってて~~! 今日はミルクティーなんだよ! タピオカはいってないやつ!」
「た、ぴおか……?」
「ん-っとね、タピオカはなんかモチモチした卵っぽいヤツなんだけどお……。なんか、魚系の……」
「モチモチした、魚卵……? 異世界は変わった生き物がいるんだな」