ギャルは聖女で世界を救う! ―王子に婚約破棄されたけど、天才伯爵に溺愛されて幸せなのでおけまるです!―
「エミ様は、ことの重要さが分かっていらっしゃいません! 繰り返し申し上げますが、身の危険を感じれば、すぐに叫んでくださいまし! すべては手筈通りに、いいですね!?」
「う、うん……」
メアリーのあまりの気迫に気圧されて、エミは素直に頷いた。メアリーは小さくため息をつき、エミの髪を優しく撫でる。そして、意を決したようにドアを二回強くノックした。
「伯爵様。エミ様をお連れしましたよ!」
「入れ」
短い返事とともに、ドアが開いた。この部屋の主人自らがドアを開けたのだ。
輝く銀髪はラフに下ろされている。服はいつものかっちりとしたものではなく、かなり簡易な服ものだ。
廊下にいるエミをちらりと見下ろすと、ディルはエミの手をひいて中に引き入れる。メアリーが一緒に入ろうとしたものの、ディルはそれをさっと制した。
「聖女だけ入れ。メイドは必要ない」
ディルはあっさりとメアリーを締め出し、エミだけを寝室に招き入れる。メアリーが抗議の声をあげたものの、完全に無視された。
重厚な扉がバタン、と閉まると、部屋は静寂に包まれた。
「う、うん……」
メアリーのあまりの気迫に気圧されて、エミは素直に頷いた。メアリーは小さくため息をつき、エミの髪を優しく撫でる。そして、意を決したようにドアを二回強くノックした。
「伯爵様。エミ様をお連れしましたよ!」
「入れ」
短い返事とともに、ドアが開いた。この部屋の主人自らがドアを開けたのだ。
輝く銀髪はラフに下ろされている。服はいつものかっちりとしたものではなく、かなり簡易な服ものだ。
廊下にいるエミをちらりと見下ろすと、ディルはエミの手をひいて中に引き入れる。メアリーが一緒に入ろうとしたものの、ディルはそれをさっと制した。
「聖女だけ入れ。メイドは必要ない」
ディルはあっさりとメアリーを締め出し、エミだけを寝室に招き入れる。メアリーが抗議の声をあげたものの、完全に無視された。
重厚な扉がバタン、と閉まると、部屋は静寂に包まれた。