ギャルは聖女で世界を救う! ―王子に婚約破棄されたけど、天才伯爵に溺愛されて幸せなのでおけまるです!―
 身体中を大きな手で愛撫され、唇で触れられているうちに、じわじわと身体が熱を帯びていく。ディルの大きな手は、まるでエミの快感のありかを探し求めているようだった。
 身体を探るように撫でていたディルの指が、ふいに双丘の尖った場所に触れたとき、エミの身体が大きくびくりとはねた。ちりちりと焼けるような快感が、身体中を駆け巡る。ディルはニヤリと笑う。

「……ほう、お前はここが良いようだな。分かりやすくて結構」
「や、……そこ、……あんっ……♡」

 エミはイヤイヤと首を振りながらぶ厚い胸板を押して退けようとしたものの、大きな手がその細腕をあっさりシーツに縫い留めた。
 羞恥でエミは指の先まで真っ赤になったものの、ディルは満足げにその様子を見る。

「……なかなかいやらしいな。悪くない」

 ディルはふっと微笑むと、ついばむようなキスをエミの鎖骨に落とす。それから、そっと背中に手を当て、ぐったりするエミをすくうように抱き上げると、軽々と膝の上に座らせる。ディルは後ろからエミを抱きしめて、髪の間から覗いた細いうなじに噛みつくようなキスを落とした。
 エミの背中にディルが兆している場所が押し付けられる形となり、エミは息を呑む。

「あ、あの、……ハクシャク、鬼デカいナニかが、なんか背中にあたってて……」
「これの出番はまだだ。ある程度、ほぐしてやらなければ、お前の身体を傷つける可能性がある」
「こんなにおっきいの、挿入(はい)んないと思うんですけどぉ……!」
「馬鹿を言え。挿入()れなければ、人類は生殖ができないだろう」

 さらりとそう言うと、ディルはエミを後ろからそっと抱きしめながら、再び柔らかな乳房を揉みしだく。

「ッ……ひゃん!」
< 63 / 392 >

この作品をシェア

pagetop