ギャルは聖女で世界を救う! ―王子に婚約破棄されたけど、天才伯爵に溺愛されて幸せなのでおけまるです!―
思い当たる節が、ありすぎる。
思い返せば、確かにエミは何かを言いたがっていたのに、ディルがずっとそれを遮っていた。第一王子とエミに肉体関係があると決めつけて、嫉妬で焦るあまり相手の言わんとする言葉に耳を傾けようともしなかった。
『一般的に、女人は何においても初めてを重視するものです』
セバスチャンの忠告がディルの胸の内でこだまする。ディルはエミにとっての「初めて」に関しては、もうとっくの昔に第一王子に奪われたとばかり思っていた。だからこそ、セバスチャンの警告を無視してしまったのだ。
そしてこのザマである。
撃沈したディルはとりあえずおずおずと手を引っ込める。
「その、……すまなかった。破瓜はかなり痛みを伴うと聞く。痛い思いをさせてしまったな」
「え、やめちゃう感じ!? 別にそんなの気にしなくていーのに」
しゅんとして距離を取ろうとするディルの背中に、急にエミがぎゅっと手を回す。まだ硬度のあるディル自身がエミの太ももに押し当てられた。突然の刺激に、ディルがこらえるようにぎゅっと眉間に皺を寄せる。
「……や、やめろ! かき集めた理性を吹き飛ばすつもりかっ!」
思い返せば、確かにエミは何かを言いたがっていたのに、ディルがずっとそれを遮っていた。第一王子とエミに肉体関係があると決めつけて、嫉妬で焦るあまり相手の言わんとする言葉に耳を傾けようともしなかった。
『一般的に、女人は何においても初めてを重視するものです』
セバスチャンの忠告がディルの胸の内でこだまする。ディルはエミにとっての「初めて」に関しては、もうとっくの昔に第一王子に奪われたとばかり思っていた。だからこそ、セバスチャンの警告を無視してしまったのだ。
そしてこのザマである。
撃沈したディルはとりあえずおずおずと手を引っ込める。
「その、……すまなかった。破瓜はかなり痛みを伴うと聞く。痛い思いをさせてしまったな」
「え、やめちゃう感じ!? 別にそんなの気にしなくていーのに」
しゅんとして距離を取ろうとするディルの背中に、急にエミがぎゅっと手を回す。まだ硬度のあるディル自身がエミの太ももに押し当てられた。突然の刺激に、ディルがこらえるようにぎゅっと眉間に皺を寄せる。
「……や、やめろ! かき集めた理性を吹き飛ばすつもりかっ!」