ギャルは聖女で世界を救う! ―王子に婚約破棄されたけど、天才伯爵に溺愛されて幸せなのでおけまるです!―
エミはキョロキョロと周りを見渡す。エミの婚約者であるエリックの姿はどこにもない。いつものエリックは夕食の時間になれば誰よりも先に食堂に来て、お気に入りの席でふんぞり返っているのに。
しばらくエリックが来るまで待ったものの、なかなか現れなかったため、三人は仕方なく先に夕食に手を付けた。今日の食事は、野菜たっぷりのスープに、肉汁のしたたるローストポーク。聖女たちがお気に入りのメニューだった。
エリック不在の夕食は、いたって和やかなものだった。エミとサクラが話すのを、ロイが頷いて聞いている。聖女の二人が話すのは、今日起こった出来事や、異世界の生活のことなど。いつまでも話題が尽きることがない。
しかし、そんないつも通りの楽しい夕食で、思わぬ事件が起こった。
夕食も終盤に入り、デザートが運ばれた時、ようやく第一王子が現れた。見知らぬ金髪の女を同伴し、あろうことか仲睦まじい様子で腕を組んで。
デザートのシャーベットに舌鼓をうっていたサクラとエミは突然の闖入者に驚いて食事の手を止め、顔を見合わせた。
「……あの子、誰?」
「マジで知らんてぃん……」
ロイの顔が曇り、咎めるような視線を兄王子に投げる。
しばらくエリックが来るまで待ったものの、なかなか現れなかったため、三人は仕方なく先に夕食に手を付けた。今日の食事は、野菜たっぷりのスープに、肉汁のしたたるローストポーク。聖女たちがお気に入りのメニューだった。
エリック不在の夕食は、いたって和やかなものだった。エミとサクラが話すのを、ロイが頷いて聞いている。聖女の二人が話すのは、今日起こった出来事や、異世界の生活のことなど。いつまでも話題が尽きることがない。
しかし、そんないつも通りの楽しい夕食で、思わぬ事件が起こった。
夕食も終盤に入り、デザートが運ばれた時、ようやく第一王子が現れた。見知らぬ金髪の女を同伴し、あろうことか仲睦まじい様子で腕を組んで。
デザートのシャーベットに舌鼓をうっていたサクラとエミは突然の闖入者に驚いて食事の手を止め、顔を見合わせた。
「……あの子、誰?」
「マジで知らんてぃん……」
ロイの顔が曇り、咎めるような視線を兄王子に投げる。