成長した年下王子は逃げたい年上妻を陥落させる
 コルネリアはくらくらした。弟のように思っていたリシャールと、淫らな行為にふけっている。それはあまりに現実感がなく、どこか夢のようだった。
 二人はしばらくお互いを擦りあっていたものの、ややあってリシャールが苦しそうに首を振る。

「ああ、ダメだ。これだけで幸せで、気持ちよくて、満足なはずなのに。……これだけじゃ足りないと、思ってしまう」

 どろりとした劣情に満ちた瞳に見つめられて、コルネリアはぶるりと身体を震わす。
 その次の瞬間、柔らかな唇が吸われ、リシャールはコルネリアの胎内に熱を沈みこませた。

「きゃっ……あうぅっ……っ!」
「ッ、すごい、……熱い」
「あっ、ひっ……! ああっ……」

 コルネリアは、痛みと、その奥の強烈な快感に喘ぐ。リシャールは、荒い息を吐いた。

「……ッ、コルネリア、そんなにナカ、絞めないで……」
「ご、ごめんなさい……。い、いたいの……? どうすれば、いいかしら……」

 コルネリアはおずおずとリシャールに上目遣いで訊く。
 こういう状況にもなってこちらを気遣ってくるコルネリアの健気さに、リシャールは堪らず呻いた。伝え聞くところによると、破瓜の痛みは、相当なもののはずなのに。

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