四月のきみが笑うから。
「夢……」
毎朝だる重くて、朝一番に思うことは「学校行きたくない」というマイナスなことなのに、今日はなぜかすっきりとしていた。
感情の起伏が激しいわたしにとって、ここまで爽快な朝は久しぶりだった。
その日はすべてがうまくいって、何事にも困ることなく一日を終えた。
しばらくそんな日々が続き、先輩とともに帰るのが日課になりつつあった。
そして、夜は夢の中でストレスを発散する。そんなサイクル。
────あの日、あの瞬間まで、わたしは紛れもなく充実した日々を過ごせていた。