四月のきみが笑うから。
だけど、子供には子供なりの苦悩があって。耐える苦しみや背負う重さは、きっと比較するものではなくて。
誰かにとっての普通は、わたしにとっての特別。
逆に、わたしにとっての普通を特別と感じる誰かだっているだろう。
その人なりの「苦しさ」や「悲しみ」に寄り添って、「辛かったね」ってただ一言。
そう言って優しく背中を撫でてくれる人で世界が溢れたならば、きっと誰もが生きやすい世界になるはずなのに。
人はみな、自分のことに一生懸命だ。自分の人生を輝きあるものにすることで精一杯で、他人のことなど見えていない。
ただ一人、世界でたった一人だけ。
自分以外で、同じように見つめることができる人が存在するのならば。
そんな人に巡り会えたのならば。
その奇跡を人はきっと【愛】と呼び、狂おしいほど歪んだ想いを、大切に紡いでいくのだろう。