腹黒王子の甘い寵愛。
【時間の問題だと思ってたよ】


萌ちゃんからはそう一言。そして、美波ちゃんから電話がかかってきた。


〔もしもし瑠奈!?〕

「も、もしもし美波ちゃん」

〔付き合ったってま!?〕

「うん、本当だよ」

〔やっぱり瑠奈に言っておかなきゃいけないことがあったの!よく聞いて——〕


プツリ、ボタンを押されてキレてしまった電話。

後ろに振り向くと、朔くんが起きていた。


「ごめん、情けないことして。瑠奈が好きって言ってくれて本当限界だった」

「ううん、私もドキドキで倒れちゃうかと思ったよ」

「瑠奈……」


朔くんにひょいっと持ち上げられて、身体の上に乗せられる。


「あー……可愛い」


そのままぎゅっと抱きしめられて、腕の中に囚われてしまう。


「もう離したくない。このまま消えたいぐらいだよ」

「ぶ、物騒なこと言わないで……?せっかく付き合えたんだし、ずっと一緒にいよう……?」

「瑠奈……!!」
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