腹黒王子の甘い寵愛。

恋同盟

次の日。


「じゃあ行こっか、朔くん!」

「そうだね瑠奈」


手を繋いで部屋を出る。


初デートの約束をしてから、朔くんがデートプランを任せて欲しいと言ってくれた。

だから、朔くんの準備が整うまで気ままに待っていようと思う。


「「「あ」」」


バッタリ出会したのは、綾野さんだった。


「あ、綾野さん……?」

「おー、覚えててくれたんだ?よかった、嬉しい」



朔くんにガッと掴まれている腕は、綾野さんのところへ行かないためのリードのようだった。


「……なんでここにいるんだよ」

「さくちゃこわーい。助けて瑠奈ちゃん」

「瑠奈に近ずくな」



< 141 / 142 >

この作品をシェア

pagetop