腹黒王子の甘い寵愛。
もしかして、照れてる……?

可愛い、よかった僕も少しは意識してもらえてるみたいで。


「……もう行ったかな?」


確かに行っただろうけど……もう少し、このままがいいな。


「まだいるよ、もう少しだけこうしてよう」

「そ、そうだね」


大人しく従った瑠奈。

本当無防備だ。もうちょっと警戒心持った方がいい。

あー……ちゃんと僕が守ってあげないと。


それから数分後。


「もうさすがにいいんじゃないかな……?」

「そうだね、じゃあ出よう」

「うん」


扉を開けると、そこには誰もいなかった。

安心してお互いに一息つく。


「じゃあ私はそろそろお友達と夜ご飯食べるから戻るね」

「うん、また連絡して」

「わかったよ!じゃあまたね!」

「またね」


バイバイと手を振ってくれる瑠奈に僕も手を振る。
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