腹黒王子の甘い寵愛。
「まぁ。せいぜい頑張ってみることだね」

「が、頑張る……?う、うん、わかった!」


きっと友達って証明して見せろ!ってことだよね!


「ってかさ〜あそこのクレープ屋さん行った?」

「行ってない行ってない。今度3人で行くか〜」


ボーッとしていて、2人の会話が遠くなる。

朔くん……なんだか、考えていたら会いたくなってきちゃったかも。

あるよね、友達に急に会いたくなる時。


あの騒動はびっくりしちゃったけど、きっと朔くんなりに助けてくれたんだと思う。

ちゃんとお礼言っといて正解だったなぁ。


そんな呑気なことを考えていた。



放課後。


今は寮にいる。これから寮裏に行こうと思っているのだけれど……。


【大事なお知らせ】

と綴られた紙が部屋に届けられていた。


内容は、女子寮の半分で具合が見つかったから、改装のためしばらく部屋に立ち入れないとのことだ。

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