腹黒王子の甘い寵愛。
行ってしまった秋山さん。

うーん……とにかく、寮裏まで急ごう。


早歩きをして、寮の裏まで向かった。



着くとそこには、朔くんがいた。


「朔くん!」

「瑠奈。今日は遅かったね」

「色々あって……」

「色々?色々ってなぁに?」


にっこり微笑まれる。


「あ、あの……実は、ちょっと絡まれちゃって……」

「絡まれる……?な、何されたの?!」


とても焦っている朔くんに、肩を掴まれる。


「大丈夫?怪我とかしてない?!」

「そ、そんなに心配しなくても平気!秋山さんが助けてくれたから」


そう言った瞬間……一気に朔くんの表情が曇った。


「結都に……?」

「う、うん」


朔くんと関わるなって言われたなんて言ったら、罪悪感、感じちゃうかもしれないし……言わない方がいいよね。


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