腹黒王子の甘い寵愛。
しばらくして、ちょうど支度が終わるという頃に朔くんは帰って来た。
「じゃあ荷物運ぼうか」
「うん!ありがとう!」
「これぐらいお安いご用だよ」
私が持ってみた時には重くて全然動かなかった荷物を、軽々と持ち上げる朔くん。
スラッとしているように見えて、割と筋肉あるのかなぁ……?
男の子ってすごいなぁ。
「瑠奈、重くない?平気?」
「うん!大丈夫だよ!」
私が持ってるのは洋服ばかりで、大きいもののそれほど重くない。
「じゃあ行こうか」
「うん!」
部屋を出て、朔くんの部屋に向かう。
歩いていると、やっぱり女の子たちとすれ違った。
みんなヒソヒソ何かを話していて、悪口を言われていないか少し不安になる。