腹黒王子の甘い寵愛。

「そうだ」

「へ、へぇ……思ってた人とちがいます」

「……そうか」

「はい」

「それよりお前、同級生だろ、タメ口でいい」

「え、いいんですか？」

「逆にダメと言うとと思ったか？」

「あはは……」

「思ったんだな」


ツッこまれてしまった……。

流石に冷徹やらなんやら言われてたら、俺には敬語を使え！とか言ってくると思ってたから……割とフレンドリーな人なのかも……？


「え、えっと……じゃあ、東峰くんでいいかな？」

「……ああ」

「じゃあ私のことは桜井って呼んで！」

「いや、いい。女と馴れ馴れしくするつもりはないんだ」

「えええっ……」


タメ口でいいって言ったのに……？


「昔から女は苦手なんだよ。金目当てで近寄ってくる大人が多くて」

「そ、そうなんだ……。確かに私もグイグイ来られること多いから、男性は得意ではないかな」

「はは、得意ってなんだよ」

「へっ？あ、日本語としておかしいか〜」


あははと笑うと、少しクスッとしてくれた東峰くん。