腹黒王子の甘い寵愛。
邪魔者は排除するのみ【side 朔】
拳を振りかざしてきた桐谷。瑠奈がいるので手で受け止めた。
そして……ぎゅっと目を瞑って怖がっている可愛らしい瑠奈を少し遠ざけて、追いかけてきた桐谷を返り討ちに遭わせる。
護身術は小さい頃から習っていた。
いくら学園1の不良とは言え、こんなもんか。
バタリと倒れた桐谷。
コイツは……退学だな。
瑠奈が自分のせいだと思い込ませないように、こっそり消そう。
そう……邪魔者はいてはならない。
僕が消して、綺麗な瑠奈を守ってあげなければ……。
「瑠奈、もう大丈夫だよ」
「さ、朔くん……っ……!!き、桐谷さん、大丈夫なの?」
「……僕よりアイツの心配?」
「へっ……?う、ううん、朔くんも心配だったよ?」
朔くん“も”?
「だ、だけど、桐谷さんの方が大怪我してそうだったから……」
「そっか……瑠奈は優しいね」
「こ、これぐらい普通だよ……?」
「あはは、そっか」
瑠奈は遠くでブルブル震えている友人に気がついたのか、僕に「ちょっと行ってくるね」と言って行ってしまった。
そして……ぎゅっと目を瞑って怖がっている可愛らしい瑠奈を少し遠ざけて、追いかけてきた桐谷を返り討ちに遭わせる。
護身術は小さい頃から習っていた。
いくら学園1の不良とは言え、こんなもんか。
バタリと倒れた桐谷。
コイツは……退学だな。
瑠奈が自分のせいだと思い込ませないように、こっそり消そう。
そう……邪魔者はいてはならない。
僕が消して、綺麗な瑠奈を守ってあげなければ……。
「瑠奈、もう大丈夫だよ」
「さ、朔くん……っ……!!き、桐谷さん、大丈夫なの?」
「……僕よりアイツの心配?」
「へっ……?う、ううん、朔くんも心配だったよ?」
朔くん“も”?
「だ、だけど、桐谷さんの方が大怪我してそうだったから……」
「そっか……瑠奈は優しいね」
「こ、これぐらい普通だよ……?」
「あはは、そっか」
瑠奈は遠くでブルブル震えている友人に気がついたのか、僕に「ちょっと行ってくるね」と言って行ってしまった。