腹黒王子の甘い寵愛。
何話してるんだろう……?遠目で見ても可愛い。


ドクリドクリと大きくなって行く心臓の音。

ああ……このまま屋敷の奥底に閉じ込めて、僕しか見れないようにしてあげたいなぁ……。



「はー……また派手にやったなぁ」

「……結都?」


生徒会メンバーをゾロゾロと連れて、屋上に訪れてきた。


うちの学園の生徒会メンバーは……僕の家と関わりのある家の息子ばかりだ。

だから……僕が何をしようが、目を瞑ってくれる。


「ちょうどいい。コイツを片付けておいてくれ」

「はいよ。頼むお前ら」


結都がそう言うと、生徒会メンバーがいつものことかと余裕そうに桐谷を運び始めた。


「……で、何のようだ?」

「最近お前、退学させすぎ」

「これでも結構我慢している方なんだが」

「もう30人も減ってるんだぞ?」

「たったの30人だろ?本当なら瑠奈と僕以外全員消したいぐらいなんだが」


そう言うと、「うわー」と嫌そうな顔で僕を見つめてきた結都。


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