腹黒王子の甘い寵愛。
「……わかった。お前は悪いヤツではない。馬鹿みたいに純粋で単純そうだからな」

「ええっ……!?それって悪口じゃ……!?」

「せいぜい、僕に認められたと勘違いしないことだな」

「えええ……」


な、なんだかそういう割に、結構おしゃべりしてくれてるけど……。

本当は、ひとりぼっちで寂しいとか?

っていうか……なんだか、ちょっぴり上から目線すぎない?


「お、お友達……いないの?」

「はっ!?そ、そんなわけないだろ!」

「図星なんだ……」


私が顔に出やすいとか言っておいて、そっちも結構わかりやすいなぁ。


ついクスッとしてしまった。


「じゃあ、なる?お友達」

「な、なんでお前みたいな女と!」

「女じゃないよ?ただの猫好きとして見てみて?」

「猫好き……。……確かにそう言われると、気持ち悪くはないな」

「あはは……ならよかった。はい、よろしくね」


勢いのまま、手を差し伸べる。


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