新月に薔薇は枯れる(The rose dies at the new moon)ー柊くんはヴァンパイア
10 柊side 潜入
園芸部の部長は夕方18時過ぎ、温室に入っていき、30分ほどで出ていった。
段取りの再確認をした後。
椿と副会長とガンちゃんは俺が用意したワイヤレスイヤホンマイクを着けて、19時に温室に向かった。
椿と副会長が温室に入ったのを確認し、俺は園芸部側の監視カメラにフェイク画像を仕掛けた。
パソコン画面のモニターに、フェイク画面をサブ画像、リアルの監視カメラ画面をメインにし、椿たちに指示を送った。
椿は前日の指示通りに、俺が疑問に思っている箇所へ、副会長を誘導した。
椿たちが水道と道具置場、薔薇の区画の間を通った時、椿たちの姿は監視カメラに映らなかった。
「椿、そこに何かあるな」
俺の呼びかけに答えて、椿は「鏡、等身大ほどの四角い鏡があります」と声を弾ませた。
「副会長、鏡の斜め向かい側に鏡はあるか」
「えーと、鏡……」
副会長は辺りをキョロキョロと観て「ああ、これか」と呟いた。
段取りの再確認をした後。
椿と副会長とガンちゃんは俺が用意したワイヤレスイヤホンマイクを着けて、19時に温室に向かった。
椿と副会長が温室に入ったのを確認し、俺は園芸部側の監視カメラにフェイク画像を仕掛けた。
パソコン画面のモニターに、フェイク画面をサブ画像、リアルの監視カメラ画面をメインにし、椿たちに指示を送った。
椿は前日の指示通りに、俺が疑問に思っている箇所へ、副会長を誘導した。
椿たちが水道と道具置場、薔薇の区画の間を通った時、椿たちの姿は監視カメラに映らなかった。
「椿、そこに何かあるな」
俺の呼びかけに答えて、椿は「鏡、等身大ほどの四角い鏡があります」と声を弾ませた。
「副会長、鏡の斜め向かい側に鏡はあるか」
「えーと、鏡……」
副会長は辺りをキョロキョロと観て「ああ、これか」と呟いた。