新月に薔薇は枯れる(The rose dies at the new moon)ー柊くんはヴァンパイア
11 椿side It's show time.
放課後が待ち遠しくてならなかった。
昨日、園芸部の温室で見つけてきたものたちは、薔薇事件の確たる証拠物だ。
柊くんがそれを元に事件をどう解明するか、考えると胸の高鳴りが半端なかった。
7時間目終了のチャイムが鳴り、教師が教室を出たのを確認し、急いで教室を出た。
わたしが真っ先に向かったのは、柊くんの教室。
走らないように足早に歩いて。教室の廊下側にいる男子に「柊さん、居ますか」と訊ねた。
「柊なら、昼から保健室に行ったきりだ。……鞄もないみたいだから、こっちには戻らないと思うぜ」
「ありがとう」
ガッカリして、一応保健室に行ってみようと階段を降りた。
1階の廊下をトボトボ歩いていると、保健室から出てくる柊くんの姿が見えた。
「柊さん!」
つい、嬉しくて呼びながら駆け寄った。
「椿。生徒会室、行くだろ?」
柊くんは思っていたより、元気だった。
昨日、園芸部の温室で見つけてきたものたちは、薔薇事件の確たる証拠物だ。
柊くんがそれを元に事件をどう解明するか、考えると胸の高鳴りが半端なかった。
7時間目終了のチャイムが鳴り、教師が教室を出たのを確認し、急いで教室を出た。
わたしが真っ先に向かったのは、柊くんの教室。
走らないように足早に歩いて。教室の廊下側にいる男子に「柊さん、居ますか」と訊ねた。
「柊なら、昼から保健室に行ったきりだ。……鞄もないみたいだから、こっちには戻らないと思うぜ」
「ありがとう」
ガッカリして、一応保健室に行ってみようと階段を降りた。
1階の廊下をトボトボ歩いていると、保健室から出てくる柊くんの姿が見えた。
「柊さん!」
つい、嬉しくて呼びながら駆け寄った。
「椿。生徒会室、行くだろ?」
柊くんは思っていたより、元気だった。