新月に薔薇は枯れる(The rose dies at the new moon)ー柊くんはヴァンパイア
いつも真面目だなと思った。
そう、あの真面目さがいいんだと納得する。
「なあ。最近、地味子が明るくなったと思わないか」
「お前もそう思う? なんか、キレイになったよな」
教室に戻ると、男子たちが体操服に着替えながら話していた。
「この間。柊を訊ねてきた時、ドキッとしたんだよな」
こいつら、まだ椿を地味子と呼んでいるのかと思うと苛っとした。
「誰が地味子だって」
聞こえるように言ってやる。
「あっ、いや、その……」
男子たちが慌てて着替え、教室を出ていくさまが可笑しかった。
先日、「地味子と呼ぶな」と怒鳴ったことがよほど効いているのだろう。
体育館。
男子が群れると暑苦しく感じるのは、いつものことだと思う。
同じバスケットボールをプレイしていながら、男子は躍動感、女子は華やかさ、感じ方が違う。
そう、あの真面目さがいいんだと納得する。
「なあ。最近、地味子が明るくなったと思わないか」
「お前もそう思う? なんか、キレイになったよな」
教室に戻ると、男子たちが体操服に着替えながら話していた。
「この間。柊を訊ねてきた時、ドキッとしたんだよな」
こいつら、まだ椿を地味子と呼んでいるのかと思うと苛っとした。
「誰が地味子だって」
聞こえるように言ってやる。
「あっ、いや、その……」
男子たちが慌てて着替え、教室を出ていくさまが可笑しかった。
先日、「地味子と呼ぶな」と怒鳴ったことがよほど効いているのだろう。
体育館。
男子が群れると暑苦しく感じるのは、いつものことだと思う。
同じバスケットボールをプレイしていながら、男子は躍動感、女子は華やかさ、感じ方が違う。