冷酷総長は、彼女を手中に収めて溺愛の檻から逃さない。


皇帝というおれを前にして、新鮮な反応を見せてくれる彼女をもっと見ていたい。


当時まだ6歳だったおれは、1つ年下だという少女に釘付けだった。

おれの年齢は普通に考えれば小学1年生で、学校にも行き始めている頃だったけれど……。


おれは両親からのスパルタ教育で小学校6年間で習う全てのことを叩き込まれていた。

だからこれからは、中学生の内容をして、それが終れば高校、大学……。


こんな調子だから、学校にも通わせてもらえない。


おれが幼い頃は、まだ両親の目もあったから太陽が昇った明るい世界を見たことさえなかった。



『麗仁くぅーん、今日はお姉さんたちと何して遊ぼっか?』

『麗仁くん、今日もかっこいいね〜。ワタシ、好きになっちゃうかも〜』

『ちょっとー!抜け駆けはずるいわよ!』



……吐き気がした。

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