冷酷総長は、彼女を手中に収めて溺愛の檻から逃さない。


「っん、麗仁、くん……」



初めて人の体温を知った、静かな夜。

大好きな人の低い体温に包まれて、わたしは幸せの中で眠りに落ちた。


─────
────


「───…あやちゃん、大好きだよ」


だから、麗仁くんがそんな甘い告白をしてくれているなんてつゆ知らず、その夜は麗仁くんと共に日常を過ごすという静かな夢を見た。

< 310 / 399 >

この作品をシェア

pagetop