冷酷総長は、彼女を手中に収めて溺愛の檻から逃さない。
言ってしまった言葉は、深くお母さんを傷つける。
結局、我慢できずに反抗してしまった。……わたしはまだ、16歳の幼い子供だ。
お母さんの青い顔を見た瞬間、すぐに罪悪感に苛まれて謝りはしたものの、心の中に広がる黒い渦はいつまで経っても消えてくれることはなかった。
ねえ、麗仁くん────。
わたしに何も言わずに、手紙だけを置いてどこかへ行ってしまった。
こんなにも恋い焦がれているのに、君は今わたしの前にいない。
あなたは今、どこにいますか。