HONEYHOLIC(3)リゾートシンデレラ~十月十日の結婚生活。ひと夏の偽恋人でしたが、双子を授かりました~
「犬や猫のように捨てられていたんですか…」
「・・・赤ちゃんを育てる余裕がなかったのか…生まれてすぐにママの手で殺されなくて…良かったよ…」
「・・・」
「・・・君たちだって…俺が怒らなきゃ…どうなっていた事か…」
「すいません…」
「でも、今はこうして…毎日…赤ちゃんの為にせっせと母乳を届けてくれる…いいママだ…」
「ありがとうございます…」
赤ちゃんが小向さんに抱っこされ、出て来た。
焦点の合わない目で私たちの方を見た。
「幸せになれよ…」
槇村先生は赤ちゃんにそう呟いた。
この子は私と同じで家族のいない施設で育つ。
槇村先生は小向さんと赤ちゃんを連れて行ってしまった。
「あの子はずっと一人なのかな?」
「里親が見つかれば…あの子にも家族ができると思うわ…」
私と一緒に赤ちゃんを見送った遥先生が答えてくれた。
私もあの子の母親のように…産んでそのまま…樹生さんに託して、捨てようとしていた。
なんて罪深い事をしようとしたんだろう。
頑張って必死に生きようとする我が子たちに心の中で謝った。
「・・・赤ちゃんを育てる余裕がなかったのか…生まれてすぐにママの手で殺されなくて…良かったよ…」
「・・・」
「・・・君たちだって…俺が怒らなきゃ…どうなっていた事か…」
「すいません…」
「でも、今はこうして…毎日…赤ちゃんの為にせっせと母乳を届けてくれる…いいママだ…」
「ありがとうございます…」
赤ちゃんが小向さんに抱っこされ、出て来た。
焦点の合わない目で私たちの方を見た。
「幸せになれよ…」
槇村先生は赤ちゃんにそう呟いた。
この子は私と同じで家族のいない施設で育つ。
槇村先生は小向さんと赤ちゃんを連れて行ってしまった。
「あの子はずっと一人なのかな?」
「里親が見つかれば…あの子にも家族ができると思うわ…」
私と一緒に赤ちゃんを見送った遥先生が答えてくれた。
私もあの子の母親のように…産んでそのまま…樹生さんに託して、捨てようとしていた。
なんて罪深い事をしようとしたんだろう。
頑張って必死に生きようとする我が子たちに心の中で謝った。