HONEYHOLIC(3)リゾートシンデレラ~十月十日の結婚生活。ひと夏の偽恋人でしたが、双子を授かりました~
ベットの腕は散々啼かされてしまった。

「もう少し…大胆に迫って来るかと思ったけど…君は俺を煽っただけだったね…」

こんな風に執拗に私の体に触れる男は居なかった。

自分の欲望を満たすだけの感じの男性が多く、私を真剣に絶頂に導く者はいなかった。

「樹生さん…」

「愛良…君の感じた顔…可愛いね…でも、俺ももうダメだ…」

彼は私の中へと欲望の塊を押し込んだ。


凄い質量と圧迫感。

門脇さんでは味わなかった愉悦が体を駆け巡る。

激しい律動の中で幾度も意識が飛びそうになった。

彼は全身に玉のような汗を掻き、私の胸許に滴り落とした。

全身が彼の匂いと熱に包まれ、ラストは共に絶頂へと向かう。生まれて初めての体験だった。

ーーーこれが女性の悦びなんだと実感した。



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