HONEYHOLIC（３）リゾートシンデレラ～十月十日の結婚生活。ひと夏の偽恋人でしたが、双子を授かりました～

「その…愛川寧々先生と狩野さんが瓜二つだから…驚いたんだよ…」

「瓜二つ？俺が天空島に出逢った田中愛良さん共、瓜二つだ」
俺は柾貴さんには天空島での出来事を話していた。
「・・・愛川先生と仕事の話はするけど、プライベートな話は一切しないからな…」

柾貴さんは腕を組んで考え込む仕草をした。


「愛川先生に双子の姉か妹が居るか聞けばいいのか？」

「そうだな…頼む」

「でも…彼女から連絡が来ないとなれば…彼女…樹生との関係はひと夏の関係として割り切ってるんじゃないの？」

「それは…」

「・・・女性の方が切り替わり早いからな…仮に天空島で出逢ったのが、狩野さんとする。
互いにこれから一緒に仕事するんだ…このまま何もしない方がいいかもしれない」

俺と柾貴さんが話をしているミーティングルームにぞろぞろと人が入って来た。

「これから…ミーティングなんです。柏原課長」

「そっか…すまない…」

と話を切り上げて俺だけミーティングルームを出た。