HONEYHOLIC（３）リゾートシンデレラ～十月十日の結婚生活。ひと夏の偽恋人でしたが、双子を授かりました～
私も自分のデスクに戻り、引き出しからシュシュを取り出した。
緩く内巻きに巻いた長い髪を一つに括り、ノートパソコンを立ち上げた。

「今までの派遣とは明らかに課長の態度が違うな…」

三本主任がそう話し掛けて来た。

「そうですか？」

「主任の言う通りです」

二年目の日下さんが三本主任に同調した。

「きっと…狩野さんは課長の好みのタイプなんですよ…」

「ははっ」

私はワザとらしい笑いで訊き流した。

「俺もそう思うよ。課長が君を見る目は男が入ってる…」

それって性的に見られているって事ね…


「そうだ…狩野さんは何時がいい？」

「課長も参加するなら、私のスケジュールではなく、課長のスケジュールに合わせた方がいいと思います」

「・・・それもそうだな」
主任が私に同調した。
私の歓迎会は課長のスケジュールを見て、日時を決めた。


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