肉を斬らせて骨を断つ

「大丈夫か?」

いつも同じことを訊いてくる。

「慣れてる」
「慣れるなよ……」
「てか置いてったのに、怒ってないの?」
「ああ、遅くなった」
「超ポジティブじゃん」

純玲と並んで歩き出す。

「何か用あった?」
「そうだった。伊爪、この前の試験、何位だった?」

まさか試験の話題が振られるとは思わず、足を止める。

「え、なんで……」
「本田教授が、勉強の仕方なら伊爪に聞けと」

本田教授の講義は出席と試験で成績が決まる。提出物が一つも無くて、あたしには合っている。

その言い方から、純玲はあたしが成績が良いのだと推測したらしい。

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