肉を斬らせて骨を断つ
あたしと一緒に居るのを見られて、逆上して純玲が刺されたらと考えると、怖かった。
「その日食べるものもなくて、コンパで知り合った女の彼氏の家に泊まったこともある。信じられないでしょ、そんな話いっぱいある。汚いこと一杯して、刺されたくらいじゃ採算取れてないかも」
だったら、一緒にいなくて良い。
遭わなくて良い不幸が降る前に、どっかに行ってほしい。
「まあ、そんなわけだから。来てくれて悪いんだけど、これで最後ね」
手をひらひらと振ってみせる。
純玲は何も言わずに無表情のまま、その手を見ていた。