肉を斬らせて骨を断つ
動く様子がなく、あたしは手を下ろした。
「早く出て行ってくれない? あたし寝たいんだけど」
その言葉に、純玲が少し口を開く。それから目を逸して身体を倒してシーツを被る。
お願いだから、早くどっかに行って。
純玲は何も言わなかった。
そして、足音が聞こえて扉が開閉した。
ばいばい。
あたしのくだらない過去に嫌気が差したのか、将又こんな女に退屈だと言われてムカついたのか、想像もつかない。
想像もしたくない。
もう嫌だ。
もう、嘘ばっかり吐くのは嫌だ。
増える借金も。
夜のバイトも。
苦しい生活も。
眠れない夜も。
もう嫌だ。