White Star Love
次の日の朝、目を覚まし熱を計ってみると下がっていた。
ひどくならなくてよかった。
これでバイトも休まなくて済む。

深雪はバイトに行くのが楽しくなっていた。
いや、関に会える事が楽しみになっていたのだ。

あたし、恋してる。

自分の目が自然と関の姿を探している。
関と目が合った時の胸が締め付けられる感覚。

こんなに恋することが楽しいなんて深雪は初めてだった。

関のことがもっと知りたくて、話しがしたくて、
仕事しながらも関をちらっと見てしまう。

たまに目が合ってしまった時は恥ずかしくて、俯いてしまう。

胸が苦しい。

深雪は関の連絡先を知りたかった。

このバイトは短期バイトだから、この期間が終わったらもう
会うことも話すこともできないだろう。

それが嫌だった。
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