嫌われ令嬢が冷酷公爵に嫁ぐ話~幸せになるおまじない~
買い物を終えて帰宅したマイア。
結局、かなり多くの物を買ってしまった。
セーレは遠慮するなと言うが、やはり貧相な暮らしをしていたマイアには恐れ多かった。
時刻は夜。ジョシュアも先程帰ってきたようだ。
普段着用に買ったドレスを着て、ジョシュアの待つ執務室へと向かった。
「ただいま戻りました」
「マイア嬢……っと。驚いたな」
書類から顔を上げたジョシュアは刮目した。
「とても似合っている。最初に来た時と比べて……その、なんだ。かなり綺麗になったな」
「!? き、綺麗ですか!? ご、ごご冗談を!!」
「いいや、冗談じゃない。君は自分を卑下しすぎだ。君は美しいのだから、もっと自信を持つといい。
……まあ、そのまま奥ゆかしい性格でも素敵だがな」
「は、はい……公爵家の妻として、少し自信を持って振る舞います」
率直な褒め言葉に赤面するマイア。
なにせ女嫌いで有名だったジョシュアのことなので、なおさら意外さを感じてしまう。
こうも紳士的に褒めてくれるとは。
「特に胸元のブローチが似合っているな。マイア嬢には落ち着いた色合いが似合う」
「ありがとうございます。ジョシュア様の髪と瞳を思い浮かべて選びました」
胸元には金縁とエメラルドと宝石をあしらったブローチ。これはマイア自身が選んだ物だ。
セーレに選んだもらったドレスではなく、自分の意思で選んだブローチを褒めてもらえたこと。
それが何よりも嬉しかった。
結局、かなり多くの物を買ってしまった。
セーレは遠慮するなと言うが、やはり貧相な暮らしをしていたマイアには恐れ多かった。
時刻は夜。ジョシュアも先程帰ってきたようだ。
普段着用に買ったドレスを着て、ジョシュアの待つ執務室へと向かった。
「ただいま戻りました」
「マイア嬢……っと。驚いたな」
書類から顔を上げたジョシュアは刮目した。
「とても似合っている。最初に来た時と比べて……その、なんだ。かなり綺麗になったな」
「!? き、綺麗ですか!? ご、ごご冗談を!!」
「いいや、冗談じゃない。君は自分を卑下しすぎだ。君は美しいのだから、もっと自信を持つといい。
……まあ、そのまま奥ゆかしい性格でも素敵だがな」
「は、はい……公爵家の妻として、少し自信を持って振る舞います」
率直な褒め言葉に赤面するマイア。
なにせ女嫌いで有名だったジョシュアのことなので、なおさら意外さを感じてしまう。
こうも紳士的に褒めてくれるとは。
「特に胸元のブローチが似合っているな。マイア嬢には落ち着いた色合いが似合う」
「ありがとうございます。ジョシュア様の髪と瞳を思い浮かべて選びました」
胸元には金縁とエメラルドと宝石をあしらったブローチ。これはマイア自身が選んだ物だ。
セーレに選んだもらったドレスではなく、自分の意思で選んだブローチを褒めてもらえたこと。
それが何よりも嬉しかった。