嫌われ令嬢が冷酷公爵に嫁ぐ話~幸せになるおまじない~
 最初は仮初の結婚のつもりが、今はジョシュアのために何かしたいと感じているのだ。

「とにかくね、マイアさんはそのままでいいと思うわ! 自然体でいた方が癒されるもの」

 エイミーの言葉を受けて、マイアは安心した。
 少なくともジョシュアに失望されるようなことはなさそうだ。

「ありがとうございます、エイミー様!
 今度の夜会も緊張しないようにがんばります!」
「ええ。名高きエリオット公の妻として紹介されるから、かなりの注目が集まると思うわ。とにかく笑顔で、姿勢よくね!」
「はい!」

 貴族といえば嫌味なイメージしかなかったが、エイミーの存在を知った。
 貴族の中にもいい人はいるのだ。

「さて、そろそろジャックとジョシュア様のもとに戻りましょうか」

 エイミーに連れられ、マイアは一階に降りて行った。
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