嫌われ令嬢が冷酷公爵に嫁ぐ話~幸せになるおまじない~
「あなた、ちょっとよろしい? 新しいドレスのことなんだけど……」
「後にしてくれ」
浪費する妻に娘。
これでは財政が逼迫するのも無理はない。
シャニアは不機嫌そうに鼻を鳴らす。
「ちょっと、何ですかその態度? どうしてもドレスが必要なので……」
「後にしてくれと言ってるだろう!!」
エドニアは怒鳴りつけて机を叩く。
普段は見ない夫の側面に、思わずシャニアも肩をびくりと震わせた。
「わ、わかりました……」
おずおずと退室していくシャニア。
そんな彼女を見つめ、デナリスは嘆息した。
「うーむ……せめて奥様が浪費家でなければ……」
「結婚当初はまともな奴だったのだ。今にして思えば、シャニアもコルディアも、私が甘やかしすぎたのかもしれんな」
「とにかく、夜会後の支度金を待ちましょう。諸々の問題はその後に考えます」
「ああ、頼んだぞ……」
肩を落とすエドニアに一礼し、デナリスはその場を去った。
「後にしてくれ」
浪費する妻に娘。
これでは財政が逼迫するのも無理はない。
シャニアは不機嫌そうに鼻を鳴らす。
「ちょっと、何ですかその態度? どうしてもドレスが必要なので……」
「後にしてくれと言ってるだろう!!」
エドニアは怒鳴りつけて机を叩く。
普段は見ない夫の側面に、思わずシャニアも肩をびくりと震わせた。
「わ、わかりました……」
おずおずと退室していくシャニア。
そんな彼女を見つめ、デナリスは嘆息した。
「うーむ……せめて奥様が浪費家でなければ……」
「結婚当初はまともな奴だったのだ。今にして思えば、シャニアもコルディアも、私が甘やかしすぎたのかもしれんな」
「とにかく、夜会後の支度金を待ちましょう。諸々の問題はその後に考えます」
「ああ、頼んだぞ……」
肩を落とすエドニアに一礼し、デナリスはその場を去った。