嫌われ令嬢が冷酷公爵に嫁ぐ話~幸せになるおまじない~
 会場は巨大な屋敷だった。
 他の参加者が招待状を確認される中、ジョシュアは顔パスで中へ入って行った。
 マイアもまた笑顔を浮かべて隣に歩く。

「お待ちしておりました。エリオット公爵閣下と……婚約者のハベリア伯爵令嬢様ですね。どうぞホールにお入りくださいませ」
 
 受付はジョシュアの隣に立つマイアを見て、一瞬言い淀んだ。
 噂のように醜悪な女ではなく、美麗な女性が立っていたからだ。

 しかし、ジョシュアの隣に立つ女性となると……婚約者と噂されているマイア嬢しか思い浮かばない。

「さあ、行くぞマイア」
「はい」

 ジョシュアにエスコートされて、舞踏会の舞台へと。
 煌びやかな光が広がる世界にマイアは踏み込んだ。
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