極上御曹司と最愛花嫁の幸せな結婚~余命0年の君を、生涯愛し抜く~
「なんなら、しばらくこのままでいる?」

彼が私を膝の上に載せてふたり掛けのソファに座る。

すっかりまいってしまって、頬が熱くなった。昨夜も二回ほどお姫様抱っこをされていたと思うのだが両方記憶がない。

眠っている間にこんなことをされていたと思うと、とんでもなく恥ずかしい。

しかも、そのうち一回は一糸まとわぬ姿で……。

「わかりましたから、下ろしてください」

目が合わせられなくなってうつむくと、彼はちょっと申し訳なさそうに微笑んで「ごめん、いじめすぎた」と隣に下ろしてくれた。

立ち上がり私の分の緑茶を煎れながら、ふと振り向いて「あ、襲ってはないからね」と言い添える。

もちろん、わかっている。襲われていたら、きっと私はもうこの世にいない。

彼にそういうことをされたら、私の血圧は振り切って心臓が止まってしまうと思うの……。

比喩ではないのがつらいところだ。

温かい緑茶を「いただきます」と受け取って、ちょっとずつ飲む。体が温まって少しだけ落ち着きを取り戻した。

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