極上御曹司と最愛花嫁の幸せな結婚~余命0年の君を、生涯愛し抜く~
「星奈は真面目だから、早く体を治さなきゃって焦ってるのかもしれないけど、俺は正直、このままでも悪くないかなって思ってる。ずっと一緒にいられるなら」

頭から追い出したはずの考えが、彼の口から戻ってきてぎょっとする。

翔琉さんまでそんなことを思っていてくれたの?

「もちろん星奈が元気になってくれるのが一番嬉しい。でも病気だろうがなんだろうが、星奈への愛は変わらない」

ぎゅっと唇をかみしめて、頬が緩んでしまいそうになるのを堪える。

せっかく自立しようと決意した途端、そんな甘いことを言うだなんて。

「……翔琉さんったら、ひどい。そんなことを言われたら、頑張れなくなっちゃうじゃありませんか」

「だから頑張らなくていいんだって」

ははっと笑って私の隣に肘をついて寝転がる。座面が広いソファも、さすがにふたりも横たわるとぎりぎりだ。

「落っこちちゃいますよ!?」

「大丈夫、こうすれば」

私の背中に手を回し、きゅっと引っついてくる。

確かにこれなら落ちないけれど、いっそう蕩けてふにゃふにゃになってしまいそう。

「星奈、平気? 嫌じゃない?」

「嫌ではありませんが……」

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