極上御曹司と最愛花嫁の幸せな結婚~余命0年の君を、生涯愛し抜く~
伯父が驚いたように歩調を緩める。ようやく俺は伯父の目を見て、はっきりと告げた。

「星奈のところへ案内してくれ」

――あの日の後悔を清算する。今度こそ彼女を救いたい。

伯父は「ああ」と冷静に答え、病室まで案内した。

辿り着いた部屋には、物々しい機材が配置されていた。

生体監視モニターに点滴、計器付きの大きな機械の管がベッドに向かって伸びている。

ガラス張りの個室で、隣室には医療用ガウンに身を包んだ医師と看護師が待機しており、モニターの数値を確認していた。

研究用の病室と聞いていたが、設備は集中治療室を思わせる。それだけ星奈が危険な状態なのだろう。

「こっちだ」

入口でスリッパに履き替え、ガウンと帽子、マスクを着用し、手を消毒する。

ノックをして病室に入ると、酸素マスクをつけた星奈がベッドの上で眠っていた。

昨夜も眠っている星奈を見舞ったが、そのときよりもずっと顔色が悪い。

ベッドに近寄ると、気配に気づいたのか、彼女がゆっくりと目を開けた。

「星奈」

彼女はなにも応えず、ただわずかに目を大きくした。まるで瞼を動かすのも大変というような緩慢な仕草だ。

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