極上御曹司と最愛花嫁の幸せな結婚~余命0年の君を、生涯愛し抜く~
「星奈が起きたらすぐに連絡してほしいって言われてるの。きっと飛んでくるわよ」
そう言って母が耳に端末を当てた直後、部屋をノックする音が聞こえた。
がらりと引き戸が開く。立っていたのは翔琉さんで、私たちの姿――とくに私が目を覚ましているのを見て、呆けた顔をした。
「え、星奈……」
言葉を失う翔琉さんを見て、母が「電話するまでもなかったわね」と携帯端末をしまう。
「ついさっき目が覚めたのよ」
「……驚いた」
翔琉さんはまいったように後頭部に手を当てる。
彼は白シャツにブラックデニムを穿いている。革製のバイカラーの肩掛けバッグは彼が普段使いしているもの。随分とラフな格好だ。
窓の外は明るいし、仕事帰りといった様相ではない。
「お母さん、今日って何曜日?」
「え? 日曜日だけど……」
私たちのやり取りに、今度は翔琉さんが吹き出す。
「今、俺が仕事をサボってきたんじゃないかって疑っただろう?」
「翔琉さん、私のことになると、すぐお仕事をお休みしようとするから」
「俺は大事なときにしか休まないよ。まあ、星奈に関することはだいたい大事だけど」
そう言って母が耳に端末を当てた直後、部屋をノックする音が聞こえた。
がらりと引き戸が開く。立っていたのは翔琉さんで、私たちの姿――とくに私が目を覚ましているのを見て、呆けた顔をした。
「え、星奈……」
言葉を失う翔琉さんを見て、母が「電話するまでもなかったわね」と携帯端末をしまう。
「ついさっき目が覚めたのよ」
「……驚いた」
翔琉さんはまいったように後頭部に手を当てる。
彼は白シャツにブラックデニムを穿いている。革製のバイカラーの肩掛けバッグは彼が普段使いしているもの。随分とラフな格好だ。
窓の外は明るいし、仕事帰りといった様相ではない。
「お母さん、今日って何曜日?」
「え? 日曜日だけど……」
私たちのやり取りに、今度は翔琉さんが吹き出す。
「今、俺が仕事をサボってきたんじゃないかって疑っただろう?」
「翔琉さん、私のことになると、すぐお仕事をお休みしようとするから」
「俺は大事なときにしか休まないよ。まあ、星奈に関することはだいたい大事だけど」