極上御曹司と最愛花嫁の幸せな結婚~余命0年の君を、生涯愛し抜く~
張り合う気などなかったけれど、実際に彼女は実力を証明し、社長室に引き抜かれた。

……翔琉さんのことも、好きだったみたいだし。

今、一緒に働いているのだと思うと、そわそわしてしまう。

美人で優秀な桃野さんを見て、翔琉さんはなんとも思わないのかな? かなり魅力的な女性だと思うのだけれど。

「翔琉さんは……その、どう思う? 桃野さんのこと」

「ん?」

質問の要領を得なかったのか、彼がきょとんとした顔をする。

「どうって……広報部にいたときは省エネ労働なイメージだったけど、社長室に来てからは熱心に頑張ってくれているかな」

「ええと、そうじゃなくて」

私が聞きたいのは、桃野さんが女性として魅力的かってことで。でも、なんて聞いたらいいのだろう。

「……桃野さんって、美人よね?」

すると、彼はぴんと来たのか眉を跳ね上げた。考えるように視線を斜め上に持ち上げて、口もとに薄っすらと笑みを浮かべる。

「そうだね。美人だなとは思うよ。特に最近は仕事中も輝いているというか。一生懸命頑張っている人は、俺好きだし……」

むむっと眉間に力を入れる。

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