極上御曹司と最愛花嫁の幸せな結婚~余命0年の君を、生涯愛し抜く~
結局、調理のおいしいところはすべて持っていかれてしまった。

「さ、できあがり」

「なんだか翔琉さんが作ったみたいになってるのがずるい」

「そんなことないよ。俺と星奈の合作だ」

私の額にちゅっと口づけて、ハンバーグをお皿に盛る。スープやサラダ、ライスを手分けしてダイニングテーブルに運んだ。

「今日はたくさん家事をしたけど、大丈夫か? 疲れてない?」

ダイニングチェアに腰かけながら、彼が尋ねてくる。今日は妙に私の体を心配するけれどなぜだろう?

「まだまだ元気よ。一緒に働いていたときは、もっともっと動いていたじゃない」

「なら、いいんだが……」

どこか腑に落ちない顔で目を逸らし、頬をかく。

なんだか彼らしからぬリアクションだ。もしかして、なにか隠している?

「翔琉さん?」

「ん、あ、いや。なんでもないんだが……」

そういう彼の顔はあきらかになにかある。じっと見つめると、観念したかのように切り出した。

「星奈が通院した日の夜、教授から連絡が来たんだ。検査結果の報告と、今後のアドバイスについて」

「アドバイス?」

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