絶交ゲーム
☆☆☆
A組の教室へ戻ってきた私と詩子は机の上にレターセットを広げていた。
谷岡くん宛の呼び出しの内容はすでに書かれている。
《谷岡くんへ、今日の放課後体育館裏に来てください》
問題は弥生の名前で出すか、結の名前で出すかだった。
私と詩子はふたりの様子をチラチラと横目で見て観察する。
ふたりとも相変わらず仲良くなにかしゃべっていて、その関係は以前と変わらない。
「ふたりとも、谷岡くんのことをまだ好きなんだよね?」
私は詩子へそう聞いた。
隣のクラスの子からの情報だと、そういうことになっている。
それにしては、ライバルのような雰囲気をふたりから感じ取ることはできなかった。
「そうらしいんだけどねぇ?」
詩子も自分の仕入れてきた情報に自信がなくなってきているのか、表情は暗い。
私達の計画では谷岡くんと弥生か結、どちらかを体育館裏に呼び出してふたりきりでいるところを撮影することだった。
その写真をもう片方の机に忍ばせておけば、自分に内緒で谷岡くんと付き合っていると、勘違いしてくれるんじゃないか?
A組の教室へ戻ってきた私と詩子は机の上にレターセットを広げていた。
谷岡くん宛の呼び出しの内容はすでに書かれている。
《谷岡くんへ、今日の放課後体育館裏に来てください》
問題は弥生の名前で出すか、結の名前で出すかだった。
私と詩子はふたりの様子をチラチラと横目で見て観察する。
ふたりとも相変わらず仲良くなにかしゃべっていて、その関係は以前と変わらない。
「ふたりとも、谷岡くんのことをまだ好きなんだよね?」
私は詩子へそう聞いた。
隣のクラスの子からの情報だと、そういうことになっている。
それにしては、ライバルのような雰囲気をふたりから感じ取ることはできなかった。
「そうらしいんだけどねぇ?」
詩子も自分の仕入れてきた情報に自信がなくなってきているのか、表情は暗い。
私達の計画では谷岡くんと弥生か結、どちらかを体育館裏に呼び出してふたりきりでいるところを撮影することだった。
その写真をもう片方の机に忍ばせておけば、自分に内緒で谷岡くんと付き合っていると、勘違いしてくれるんじゃないか?