絶交ゲーム
☆☆☆

布団に入ってもなかなか寝付けず、何度も寝返りを繰り返してスマホを確認した。
今日は大成功だった。

コンビニから戻った私と詩子は結の机に写真を入れた。
その写真には《お前が邪魔だったんだ》と雑な文字でひとこと添えた。

明日の朝になればこれを結が見ることになるんだ。
そう思うと楽しみで仕方がなかった。

遠足前の小学生の気分。
ワクワクとした気持ちを止めることができなくて、結局明け方まで根付くことができなかった。

睡眠時間は2時間くらいしか取れなかったけれど、翌日の気分はとてもよかった。


「雛、勉強はどうなんだ?」

「大丈夫だよ。ちゃんとやってるから」


朝っぱらからの父親からの小言も気にせずに適当に返事をする。
父親は他にもなにかブツブツ言っていたけれど、全然聞いていなかった。

スキップするような気分で学校へ向かうと、すでに結が登校してきていて驚いた。
普段はもっと遅い時間に登校してくるのに、今日はどうしたのか。
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